爬虫類や両生類を飼っていると、かならずお世話になる「活餌」。
その中でも人気が高いのが、

  • イエコオロギ(Acheta domesticus)
  • フタホシコオロギ(Gryllus bimaculatus)
  • レッドローチ(Blaptica dubia)

今回はこの3種を実際に飼育・繁殖するためのノウハウを、初心者向けにわかりやすくまとめました!


🦗 1. イエコオロギの飼育方法

特徴

  • 小型でよく動く → 多くの爬虫類の好物
  • 臭いが比較的少ない
  • フタホシより温度耐性があるが、湿気に弱い

飼育環境

■ 飼育ケース:プラケース or 昆虫ケース(高さ20cm以上)
■ 床材:キッチンペーパー or なし(掃除しやすい)
■ 温度:25〜30℃
■ 湿度:40〜60%(蒸れに注意)
■ 隠れ家:卵パック or ダンボール

エサと水分

  • エサ:魚粉系飼料、野菜(ニンジン・キャベツ)、配合フードなど
  • 水分:水入れ+給水ゼリー or 水を含ませた脱脂綿(溺死防止)

繁殖のコツ

・産卵床に湿らせた赤玉土 or ピートモスを設置
・♀が腹部の産卵管を差し込んで産卵
・産卵床は別容器に移して25〜30℃で保温
・7〜10日で孵化

メンテナンスのポイント

  • 死骸はすぐ除去 → 臭い・カビ防止
  • 1日1回換気
  • 週1でケースの丸洗い

🦗 2. フタホシコオロギの飼育方法

特徴

  • 大型で栄養価が高い
  • 鳴き声が大きい
  • 温度管理が少しシビア

飼育環境

■ ケース:しっかり通気できるもの
■ 温度:28〜32℃(高温推奨)
■ 湿度:50〜60%
■ 隠れ家:卵パック多め

エサと水分

  • エサ:配合飼料、米ぬか+野菜など
  • 水分:脱脂綿 or ゼリー

繁殖のコツ

・イエコより高温での繁殖が◎
・産卵床は常にしっとりキープ
・孵化まで約5〜7日と早い
・幼虫期の密集を避けると共食い防止に

メンテナンス

  • 密飼いしすぎない
  • ケースを2〜3個に分けると管理しやすい
  • カビ対策の換気が重要

🪳 3. レッドローチの飼育方法

特徴

  • 逃げにくく、登らない
  • 臭いが少ない
  • コオロギより静かで、長期飼育しやすい
  • 寒さに弱い

飼育環境

■ ケース:プラケース or 衣装ケース(フタ必須)
■ 温度:28〜32℃
■ 湿度:60%前後
■ 床材:なし or ペーパー
■ 隠れ家:卵パックを縦向きに設置

エサと水分

  • ドッグフード・魚粉・野菜・果物
  • 水分はゼリー or 給水スポンジ

繁殖のコツ

・28℃以上で爆殖
・卵鞘を体内で孵化させるタイプなので産卵床不要
・環境が安定すれば放置でOK

メンテナンス

  • 死骸と脱皮殻を週1回除去
  • 湿度が低いと繁殖が止まる
  • 湿気過多だとカビ発生注意

📝 まとめ|飼育の向き不向き

種類飼育難易度繁殖力臭い鳴き声初心者向け
イエコオロギ★★★☆☆★★★★☆あり
フタホシコオロギ★★★★☆★★★★★多め
レッドローチ★★☆☆☆★★★★★なし◎◎

🛠️ 飼育にあると便利なグッズ(コマンド)

[おすすめグッズ]
- 卵パック(隠れ家)
- 昆虫用ヒーター or パネルヒーター
- 給水ゼリー or 給水皿+脱脂綿
- プラケース or 衣装ケース
- ピンセット(捕獲用)
- 霧吹き
[飼育のコツコマンド]
1. 温度管理 → 28℃前後をキープ
2. 密飼いNG → 余裕を持ったスペース
3. こまめな清掃 → カビ・臭い対策
4. 繁殖とストック容器を分ける

🐍 おまけ:逃げ対策と掃除のコツ

  • コオロギはフタの小さな隙間からも脱走するので、通気口は防虫ネットで対策!
  • レッドローチは基本登らないけれど、湿気でケースが濡れると登ることもあるので注意。
  • 掃除のときは虫用ネット袋を使うと逃げにくい!

✨ さいごに

最初はちょっと抵抗があるかもしれませんが、コオロギ・ローチの飼育は一度コツをつかめばとてもシンプルです。
安定した餌の供給源になるだけでなく、飼育観察もなかなか奥が深い世界。
あなたの飼育スタイルに合った種を選んで、無理なく始めてみてください!